プログラミングとデザイン、スタートアップの話

プログラミングやデザイン、スタートアップ関連についての雑記

東南アジアのプログラマーがあなたの職を奪う日が来る

かつて仕事で東南アジア出身のプログラマーと働く機会が多々あったのだが、彼らの技術レベルはもはや日本人の水準と大きくは異ならない。おそらく、今後数年の間に日本人のプログラマーは彼らに取って代わられる流れになる。

学問としてプログラミングを学習している

東南アジアのプログラマー

東南アジアのプログラマーは、高校や大学からプログラミングを学校を通じて勉強している人たちが多い。ここ最近の日本人のように文系大学生がプログラミングを学んでいるような道程とは異なる。情報通信の基礎からサービス開発までを体系立てて勉強している彼らは、その後の伸びしろにも魅力がある。

5年以上前だと、東南アジアのプログラマーはまだまだ日本人のスキルには及ばず、オフショア開発を依頼するとひどいコードのプルリクがあがってくるようなことが頻繁にあったようだが、直近数年でその傾向は減少していっている。

人材紹介会社の人選方法の向上

ベトナムのエンジニア

東南アジアに住んでいるプログラマーは日本に行くことが大きなステータスであり、強いあこがれを持っている。つまり、プログラマーとしてスキルを身に付ければその道が開けるということが一般的に浸透し、その道を目指す人が増えている。彼らにとって、それがとても大きなモチベーションとなり、エネルギーを生んでいる

そのような流れになると、地元の人材紹介業も活発になり、その精度も磨かれていく。具体的には、スキルを数値化・可視化するために難易度の高い試験を受けなければいけないようになっている。そのような試験をかいくぐったプログラマーが日本の企業で働く。

プログラマーの給料水準の収斂

エンジニアの給与水準の均一化

このように東南アジアのプログラマーのスキルが日本と同等もしくはそれ以上となってきた時に起こることが給与水準の収斂である。

東南アジア人に対する給与水準は現在日本人に対するそれよりも低いため、日本人プログラマーを雇うよりもオフショア拠点を作る方がコストが安く済む。どんどん日本人プログラマーはお役御免となっていくわけだ。

徐々に日本人プログラマーの需要が減少し、東南アジアプログラマーの需要が上昇していき、彼らの給与水準は中長期的に収斂していくことになる。日本の人口減少による移民受け入れの流れも後押しするだろう。

日本人プログラマーが彼らに勝つためには

単純な技術レベルだけで勝負することは、技術レベルが一つ頭抜けている一部のプログラマー以外には現実的ではない。それ以外の普通のプログラマーは、技術以外の面で差別化を図っていかないと生きていけない時代がかならず来る。リードエンジニアとしてのスキルや、マネジメント、コミュニケーション面などだ。

東南アジアエンジニアは日本語を話せないが、それは問題にはならない。彼らは英語は話せるし、またはオフショアに日・英・現地語を話せるブリッジエンジニアがいれば日本語は話せないことはほとんどデメリットとならない。

とはいえ、まだまだ東南アジアのエンジニアとのコミュニケーションコストは一定以上あるため、良いことばかりではないことは当たり前である。しかし、既にこの波はあなたの背後に迫ってきているし、少なくとも5〜10年の間にはあなたの仕事仲間に東南アジア出身のプログラマーがたくさんいるようになっているだろう。

現在の日本のプログラマー求人マーケットは需要の方が高いため、基本的に引く手数多であるし、給与水準も高いが、それにあぐらをかいていると痛い目にあうかもしれない。