よく相談されるテックキャンプの感想とか評判とかを集めてみました
プログラマーとして活動していると、これからプログラミングを勉強したいと思っている方に「テックキャンプってどう思う?」という相談を毎月のように受けます。
それだけテックキャンプが話題になっているということですね。相談してくる人は学生もいれば、社会人もいて、本当に幅広い人がプログラミングに興味があるんだなあという印象。
過去にもテックキャンプとProgateを比較した記事を公開していますが、今回の記事では下記の点をまとめています。
- テックキャンプに実際に行こうか迷った人の相談内容
- テックキャンプに行った理由・行かなかった理由
- 行ってみた人の感想や評価、卒業後はどうなったか
3名の事例とともに紹介していきます。
社会人Aさんの場合
まずは社会人の知人の方の例から。
Aさんは理系出身・プログラミング未経験で、インターネット業界で営業マンとして働いていました。業界的にプログラマーと働く機会も多く、日々プログラマーとコミュニケーションを取っているうちに「自分でもコードを書いてサービスを作れるようになりたい」と思うようになったそうです。
意欲は非常に高く、自分でコードを書けるようになることで、自分の作りたいものを自分の手で素早く実装できるようになることが目的でした。その際に、テックキャンプはどうなのかという相談を受けました。
相談の結果、Aさんはテックキャンプに参加することにしました。決断の理由としては、
- 金額としては値が張るけど、その分自分を追い込む理由になる
- 本やWebサイトだけで勉強すると逃げてしまう自分がいそうなので、退路を断ちたい
- 一人で勉強できるイメージが無いから、メンターや周りの受講者と一緒にやりたい
という3点でした。
教材の質が高いとかではなく、どちらかといえば高い金額を払ったんだから勉強をやりきって何としてでも投資回収するしかない状況を無理矢理作り出す、といった目的が強かったように感じました。
筋トレをするために高いジムに通うことと少し似ている気がします。
そんなこんなでテックキャンプには無事入学し、ちゃんとテックキャンプが用意した教材をやりこなして卒業できたそうです。
その後は本やチュートリアルなどを使いながら自分でサービス開発まで行い、さらに職場でも自らコードを書く機会まであったというのでAさんのやる気・実行力には驚きました。
社会人の方がテックキャンプに参加してその後きちんとプログラマーとしてのバリューを出している例としては良い成功事例だと思います。
学生Bさんの場合
テックキャンプには学生の受講者の方も非常に多いですよね。
個人的には学生の方からしたら月に5〜6万円ほどするテックキャンプの受講料はかなりきついような気がするのですが、それでもテックキャンプを受講する学生が後を絶たないのはそれほど評判が良いからなのでしょう...
東京の大学に通う学生のBさんも同様にテックキャンプに入って、プログラマーという職種を目指していた方で相談を受けました。
Webサービスを作りたいということで、過去に独学したことがあるけど挫折した経験があるそうで、もう一度きちんとRuby on Railsを勉強したいということでした。
相談を受けた時には「一度プログラミングの勉強に挫折したことのある人が再度勉強した場合、結局また挫折する確率は高いよ」という旨は伝えました。
「また挫折するかもしれないのに、6万円という金額払うリスクは取れるのか」ということも伝えましたが、Bさんは「今度こそやりきってプログラミングを習得したい」ということでテックキャンプに入学しました。
テックキャンプに入学後は、きちんと通い続けてコースを完了して卒業することができたのですが、残念ながらその次が続きませんでした。
つまり、テックキャンプの1ヶ月間は頑張ったのですが、卒業後に自分でさらにスキルを磨くことを怠ってしまい、サービス開発もしなければ、プログラミングの勉強もしないという残念な結果です。
Bさんと私は仲が良いのでよく交流をするのですが、卒業後にプログラミングの勉強が続かなかった要因として、「プログラミングの学習目的が明確ではなく、確固たる意思がなかった」ことだと感じました。
「Webサービス作れたら良いな」「プログラマーってかっこいいな」といった感じの動機から始まり、「こんなWebサービスを必ず作って、◯◯したいんだ」というような確固たる意思がなかったが故に、プログラミングの勉強が続かなかったのだと思います。
勉強というものは全てそうですが、プログラミングの勉強も短期間で簡単にできるものではありません。
訳の分からないバグにいらつき、パソコンを叩きたい衝動に駆られ、日々眼精疲労が溜まっていくというわりかしハードな勉強に耐えるためには、きちんとした目的や目標がないと続かないですよね。
テックキャンプに所属中はお金を払ったというプレッシャーや、周りの人たちとの協力があるのである程度頑張れたのですが、その後続かなかったのはそういった理由からだと思います。
この記事を読んでいる方も気をつけてくださいね。
社会人Cさんの場合
WebデザイナーのCさんのパターンです。
Webデザインだけではなく、プログラミングもできるようになりたいというWeb開発大好きなCさんもプログラミングの勉強方法としてテックキャンプを検討していて、私の元へ相談に来てくれました。
Cさんの目的は自分のスキルの幅を広げ、より柔軟にWebサービス開発に携わっていきたいということです。
グラフィックデザインに加え、HTML/CSSは書くことが既にできている方で、JSやRuby on Railsを新たなスキルとして身に付けて、いわゆるフルスタックに近づきたいという人でした。
私からは「ぶっちゃけCさんなら独学で習得できると思います。お金を払うのがもったいないですよ」というお話をしました。
その理由は、既にHTMLやCSSなどのコードと呼ばれるものには触れているからです。パソコンの黒い画面に向かってコードを淡々と打ち込むことに抵抗がなく、業界的にもプログラマーの近くで働く経験が長いため、すんなり学習に入れると感じたためです。
結果としてCさんはテックキャンプには通わず、独学で勉強をされました。
テックキャンプで1ヶ月間勉強を詰め込んだ人より1.5倍くらい時間はかかった印象ですが、無事Railsを習得して今ではバックエンド開発を職場で担うことも多くなってきていてとても楽しそうです。
独学とテックキャンプを比べると、一般的には独学の方が学習速度が劣るパターンが多いですが、めちゃくちゃ差が出るわけでもないので、全然独学でも問題ないと思います。
最初の1ヶ月の学習速度が1.5倍になることと10数万円払うことを天秤にかけ、どちらが勝るかということは人それぞれではあるので。何か早く勉強を進めないといけない理由(転職など)があるのであれば10数万円の投資をしたら良いと思いますが、そうでもない場合はCさんのような独学スタイルでも良いと思います(Cさんのような経験値の方の場合)。
さいごに
読者のみなさんが上記のパターンに該当するかはわからないですが、どれか近しいパターンがあれば是非参考にしてみてください。
テックキャンプの評判は比較的良くなってきているように感じますが、それでも人によってはお金をどぶに捨ててしまうようなものだったりするので、よくよく考えてから、しっかりと学習目的を明確にしてから決断されるのが良いかと思います。